こんにちは!
行政書士の宮城 彩奈(@ayanamiyagi)です。
今回のテーマは「値下げはしてはいけないのか?」についてお話しします。
ネットで調べたり、先輩行政書士から聞くのは「値下げはダメだ!」「価格崩壊は業界にとって悪だ!」等聞いたりしたことがある方はいると思います。
大元の単価の決め方は様々あると思いますが、業務単価の決め方としては、行政書士会が出している「報酬統計一覧」のようなものがあり、5年に1度各事務所にアンケート調査を行なって、単価の割合を集計したものが出ています。
あとは、近隣の行政書士事務所のホームページ等を参考にする人が多いでしょう。
準備を整え、いざ営業を開始した時、値下げを検討する場合は主に3パターンかと思います。
- お客様に値切りを要求された場合
- キャンペーン的なもの
- 近隣の価格より低単価で販促しよう
と考えた場合です。
でも、頭によぎるのは先輩の「値下げはダメだ!」「価格崩壊は業界にとって悪だ!」と言うお言葉…。
結論、値下げはしてもいいのではないかなと私は思います。
こう言うと反感を食うかもしれません。
もちろん全てがよいと言うわけではありませんが、値下げしてもよいと思う理由を2つお話しします。
経験を積むため。
未経験で即独立をした場合、何も経験がありません。
最初は多少平均より安いであろうと思っても、今後の業務を継続的に受任するために経験を積む方が良いと思います。
法律の勉強や実務の座学勉強ももちろん大切ですが、経験というものはやらなければ何も詰めません。
自分で決めた標準価格で受注するのが一番ですが、目の前にお仕事が来た場合は経験にお金を払ったと思い、多少値下げしても受任した方が良いと思います。
最初は、実務にどれだけの手間と時間がかかるのかをしっかり把握することを勧めます。
適正な価格を知るため。
開業当初、統計一覧表を見たり近隣の事務所の価格を見たりして報酬を決めても、それが正しいとは言えません。
事務所の規模により、価格が安くても役割分担をしてうまく数をこなしている事務所もあれば、1人事務所のような場合だと1件1件業務するところもあるので、自分が統計や近隣事務所の価格が適正とは限らないからです。
先ほどにも言いましたが、経験を積んでどれだけの手間と時間がかかるのか把握して価格を自分で徐々に決めていくのが良いと思います。
まとめ。
私は消費税の増税などがあった際に、価格改定をするのが手間だったため、現在はホームページから価格表は消しています。
お客様からしたら、いくらなのかわかりづらい部分があると思いますが、お客様により状況はそれぞれ本当に違うので、価格も1社1社オーダーメイドしています。
私も開業当初は「こんなに頑張ってもこれだけか…。」と思った経験があります。
でも、その経験が今活きて、いろんな業務に対して「大体これだけの手間と時間がかかるだろう。」と少しずつ想像できるようになっています。
仮に当初の価格が激安で、そのまま受任し続けてもその価格が自分に合えば良いですが、だんだんと合わないと思い始めた場合には、価格改訂をすれば良いだけです。
経験と実績は、お客様との関係を作る中で一番の信用だと思います。
最後になりますが、冒頭で話した「価格崩壊」と言われる明らかに低すぎる価格は良くありません。
業界的にと言うそれ以前に、それこそ自分の首を絞める事になります。
士業は目に見えないサービスですが、ボランティアではありません。
そこらへんを意識すれば良いと思います。
以上です。