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行政書士は専門分野を決めるべき?

専門分野を決めるべき?
行政書士あやな

こんにちは!
行政書士の宮城 彩奈(@ayanamiyagi)です。

今回は「専門分野は決めるべき?」という内容についてお話します。

この質問、YouTubeのコメント欄で一番多い質問だなと感じています。

私は行政書士という資格業で開業して今6年目になりますが、約6年前の開業当初の私も、専門分野は決めるべきかと悩みました。

今回話す内容は、私の主観や経験談になりますが、悩んでいる方に少しでも参考になればいいなと思っております。

先に結論から言うと、専門分野は決めた方がよいと思っています。

理由から順を追ってお話しします。

目次

行政書士は何屋なのか分からない人しかいない。

理由の一つ目が、行政書士は一般的に何をやっているかわからないからです。
これは交流会など事業主の集まりに行っても未だに聞かれます。

交流会などに来る事業者の方々など、行政書士には会ったことはあると思うのですが、それでもやっぱり「行政書士って何をやっているの?」と聞かれることは非常に多く、何回説明したか分からないぐらい聞かれています。

1つの分野を極めるには相当の努力が必要。

建設業許可業務で例えるなら、業務を行うにあたって役所が出している手引きを読み、そこからガイドライン・政省令・通達などなど…行政書士試験よりも広く、問われなかった法律が細かいところまでドカドカと出てきます。

1つの分野を極めるには最低でも1,000時間と言われています。

私はそれでも少ないように感じています。
なぜなら、実務において座学も大事なのですが「経験」というのは、やらなければ身につかないからです。

開業6年目の私も、打ち合わせは毎回ドキドキしながら行くのは開業当初から変わりません。
そして、ある分野のスペシャリストと胸を張って言うには、いつまでも修行だと思っています。

何でもできますで受任した結果、できないという始末。

3番目に、仕事欲しさに「何でもできます!」で受任して、結局できない人が少人数だと思いますが、一定数います。

(そんなの信じられないと思うのですが、私も同業者から初めて聞いたときは信じられないと思いました。)

最初から信用がある人なんて、そうそういないと思うのですが、『お客様が行政書士に依頼する』という事に対し、少なからずその行政書士を信じて依頼してくれた中、ご依頼を放棄するようなことをしていると、そういう悪い評判もすぐに広がってしまい、誰からも頼んでもらえなくなると思います。

新人行政書士

そんな人いるんだ…。

「何でもできますはイコール何もできないと言っているのと同じ」と聞きますが、個人の馬力は限られています。

ましてや開業したてで右往左往している中に、複数の業務で幅を広げると却って悪循環になります。

2つ目の理由で話した通り、1つの分野を極めるのは相当な時間がかかります。

放棄してしまう人はきっと悪気はなかったでしょうが、ご依頼主の不利益は絶対いけないので、ご依頼放棄という結果だけは避けましょう。

専門分野は1つだけの方がよい?

新人行政書士

専門分野を絞ると、仕事が来るか不安。

専門分野が1つだけというよりは、「ジャンル」で決めてもよいかもしれません。

例えば、私であれば建設業許可をメインに取り扱っている事務所ですが「土地建物関係」というように、建設業許可・宅建業許可など関連のある分野で広くやることです。

やり方は事務所の方針ですが、例えば建設業許可と医療法人関係だと関連性が薄くなります。

ジャンルごとに専門を決めると、関連業界のお仕事も増える傾向にあると感じています。

専門分野以外のお仕事は来なくなる?

「専門分野を決めたら他の業務のご依頼は来ないの?」と思う人もいると思いますが、全然そんなことありません。

専門分野を絞って経営をしていて、お客様からの信用を構築できてくると、「あれできる?」「これできる?」「こういう事業をやりたいんだけど。」というご相談が来る場合があります。

その時に自分が「できる!」とか「前向きに勉強していく分野」であれば受任すればよいと思いますし、その時に手一杯であればその分野に精通している他の行政書士をお客様に紹介してあげればよいと思います。

自分も逆に、そういう流れでお仕事のご紹介を受けることも可能性としてあります。

専門分野を定めない方がよい例外パターン。

ここまで話しておいて、こういうことを言うのも何ですが、専門分野を決めるのが一概に正しいというわけでもありません。

なぜかと言いますと、私の場合は神奈川県横浜市に事務所があり、営業圏としては関東(東京・神奈川・千葉)首都圏なので業者さんも多いですし、その分、競合他社である行政書士事務所も多い地域なので、専門分野を定めた方がよいと思っています。

一方で、他の地域の行政書士の先生とお話するときは、「一つできます。」というよりは「何でもできます。」と言った方が、お客様が頼みやすいというような話は聞いたことがあります。

ゼネラリストの方がよい地域もあれば、スペシャリストの方がよい地域もあると思います。

私は両方の環境で開業した経験があるというわけではないので答えを明確にはお伝えできないところですが、地域によっては一概に専門分野を決めることが正解ではないのかなと思います。

まとめ。

私の感覚では、ある程度の専門性は定めた方がよいと思っています。

ただ地域性などもあるので、近所の事務所が何をやっているかなど事前にリサーチするのもよいかと思います。

以上です。

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