こんにちは!行政書士の宮城 彩奈(@ayanamiyagi)です。
行政書士試験は直接実務に関係するようなことを勉強しないので、即独立開業する人は実務知識はゼロで開業することになります。
行政書士の実務は基本的に、役所が出している手引きや関係法令で許可要件を調べたり実務家が出している実務書で覚えていきます。
実務をやっていくために、その他にも実務を学べる方法があるならなるべく事前に知識を付けたいところですね。
行政書士の実務で役立つ資格は何かある?
「合わせて持っておくとよいおすすめ資格を教えて!」と聞かれます。
ということで、今回は私が実務に役立つと思うおすすめ資格をランキング形式でご紹介します!
(とはいえ資格はそこまで詳しくないですが・・・汗)
3位 ビジネス実務法務検定
商工会議所が主催している検定資格で1級から3級があります。
試験内容は、企業に関わる法律が問われて行政書士試験にも出題した民法や会社法の知識が活かせます。
なぜ、おすすめなのか?
行政書士は企業に関する許認可を扱います。
お客様が企業の場合は、労務や対消費者との関係など、企業のルールや関係する法律などは勉強しておく必要があるからです。
実際に数年前、企業の研修として「ビジネス実務法務検定の講師をしてくれないか」と上場企業から打診があったことがあります。
私は資格を持っていなかったので、その機会に勉強をしようとしましたが話が頓挫したためやめました。
ですが、試験内容を見ると知ってるとお得な知識だと思ったので3位にランクインさせていただきます。
2位 宅地建物取引士
不動産屋には欠かせない人気資格の1つですね。
試験内容は、民法・宅建業法・法令上の制限・税法などです。
民法は行政書士試験で触れていて、その他の宅建業法や法令上の制限を追加で勉強するイメージだと思います。
なぜ、おすすめなのか?
ビジネス実務法務検定の部分でも行政書士は許認可を多く扱うことがあると言いましたが、試験科目の宅建業法は許認可のエッセンスが非常に多く詰まっています。
許可申請先の行政庁や、許可が下りるまでのフロー、欠格要件など、その他の許認可実務でも出てくるようなことが試験問題になっています。
さらに法令上の制限は、細かくすると都市計画法・農地法・建築基準法などが試験科目として入っていますが、許認可実務でこの「法令上の制限」の知識がとても役立ちます。
具体的には運送業、民泊、旅館業関係などの許認可には、「事務所や宿を立ててはいけない地域に事務所を作ってはいけないよ。」という許認可要件が存在するからです。
法令上の制限は非常にややこしい科目で苦手意識がつきやすい分野ですが、宅建を勉強することで事前に知識をつけることができます。
1位 簿記3級(2級)
予想はついていた方もいると思います。
なぜ、おすすめなのか?
まず、簿記は自分の事務所経営のために必要な知識です。
独立すると毎年の確定申告を自分でするか税理士に頼むかになると思うのですが、大体の人は個人事業主として独立するため、最初から税理士に頼むという選択は少ないと思います。
青色申告の確定申告書は慣れるまで最初はよくわからないと思いますが、簿記を事前に勉強しておくことで確定申告も苦労することが減ると思います。
また、実務でも行政書士は許認可業務を扱う上で非常に多く法人個人の決算書を見ることになります。
思いつく限りでは、建設業、産廃、宅建、旅行業、酒類販売などなどキリがないくらいです。
行政書士の花形業務である建設業許可は、毎年決算の届出があるため、簿記の知識がある程度必要です。
最低限、簿記の仕組みがどのようになっているのかなど把握しておくことをおすすめします。
私も簿記は苦手ですが。
ちなみに、建設業の場合は「建設業経理士」という資格がよい気がします。
まとめ。
勉強することはとても良いことですが、時間は有限なのであれもこれもというのはなかなか難しいです。
まずは「自分が何の知識が必要なのか?」という事を主軸に考えて徐々に色々な知識を付けていかれることをおすすめします!
以上です。
ちなみに、私はこの中で持っているのは最近取れた令和2年度宅建のみです。ご了承ください。汗(第29回建設業経理士2級は受験しました。発表待ち)